▼フェブラリーS2018 スピード決着に笑う馬とまどう馬の決定的違いはココ

まずはこの暗号表をみてほしい

2017
ゴールド 16 18 16
ベスト 14 14 16
カフジ 18 14 16

7着ノンコ 18 20 16

2016
モーニン 16 14 16
ノンコ 16 18 16
アスカ 20 18 16

7着リッキー 18 20 16

2015
リッキー 20 18 16
インカン 18 18 16
ベスト 20 18 16

5着ローマン 18 20 16

これは、ここ3年のフェブラリーSの結果と、前走前々走の距離経験をまとめたものである。
3つめの「16」が本番の距離を表しており、延長、短縮のリズムを見るため、あえて表記してある。

さてもうすでに一目瞭然なのだが、本番フェブラリーSで危険な人気馬は

▼前々走、前走と二千まで距離を延ばしながら、今回短縮になる馬

これに尽きるのである。

たしかに暮れには東京大賞典などビッグレースが目白押しで、名馬クラスの馬ならそちらの王道二千経由でもそこそこやれる。

が、並みの?G1クラス馬であったなら
▼地方の二千→府中のマイル 変換はすぐにはできない
のが厳然たる事実だ。

 

府中ダートは純粋なスピード比べになりやすい

 

芝スタート、軽くて湿った今の砂の性質、どれをとっても府中ダートコースは他の競馬場とは異なる性質を持っている。
そのどれもがスピードを要求されるファクターであり、なんなら大穴はスプリンターからチョイスした方が楽しめる。

昨年14番人気で5着したニシケンモノノフはじめ、4着エイシンバッケン(これは自分も買った)、シルクフォーチュンメイショウボーラースターリングローズなど、スピードに任せて直線ギリギリまで踏ん張るのはいつの時代もスプリンターの仕事である。

それと同じ舞台に前走パッサパサのダート2000で走ってきたスタミナ馬たちが瞬時に対応できるとは、到底思えない。
今年も何頭かこの「死のローテ」に該当しているようだが、思い切った処置が求められよう。

 

テイエムジンソクにスピード面の不安なし

 

今年のメンバーを見回して、人気でもこれはしょうがないと思わせるのは、テイエムジンソク(牡6・木原一良厩舎)だろう。

クロフネは、先週のクイーンCに出走したフィニフティでもご説明したように、3代前のIcecapadeというスプリンターの影響が強く、距離短縮には不安がない。
クロフネ自身は類い希なる持続力で距離を克服したクチだが、産駒には血統的影響がより色濃く出ている。

ジンソクも決着タイムが早ければ早いほどよく、敵はチャンピオンズC組ではなく、むしろ根岸S組(スプリント寄り)ではないかと思われる。
基礎体力値でもゆうに平均を超えており、また賞金的に以前のように詰めて使う必要もなくなったので、体力面にはさらに余裕ができている。

 

その根岸S組で注目したい馬は?

 

まだ少し若さを残すものの、その素質は一級品と思わせるのがサンライズノヴァ(牡4・音無厩舎)だ。

本馬は父ゴールドアリュールというよりは、同じ栗毛でも母父サンダーガルチの影響が強く、サンダーガルチはその父ガルチそのものであることから、この条件がピッタリくる。

おそらく唯一の不安点である昨秋の武蔵野Sドカ負けも、速めのペースがほしかった同馬と鞍上の呼吸が合わず、若さが出た感じで、強敵相手のマイル戦ならそうペースが緩むこともないだろう。
むしろ、最大の敵ジンソクは99%自分の前を走る公算であり、追いかける形なら力を発揮できるとみる。
たしかに少し若いけどね。

基礎体力にも不安がなく、通常のローテ、軽めの調教なら普段通りの力を出せるはず。

 

カフジテイク(牡6・湯窪厩舎)も人気がないなら見直しておきたい1頭。

2代母、4代母のおかげで基礎体力も上々、昨年の雪辱を果たす舞台としては絶好。
とくに母系の話をし出すとちょっと長くなるので、どこにも書かれていない話をひとつだけ。

実はこの馬の母系を5代さかのぼったダイニクモゼキという牝馬は、さる本によれば「不受胎だと思われて競走馬に戻り、活躍した後に産んだ栗毛馬がのちの天皇賞馬・タカマガハラだった」という逸話が残されている。

ところが正式な血統表では「タカマガハラの母はクモゼキ」であり、ダイニクモゼキではない。
しかもクモゼキの生年は1949年で、ダイニクモゼキの生年は1946年である。

「第2」の方がさき生まれというミステリーには、競馬創生期?戦後まもなく?の混乱と、名前付けのルールの緩さと、おそらくさる本の著者の記憶違いという、3つの糸が絡み合っている気がする。
受胎中の牝馬が競馬に出ちゃってた時代のことですからね。

 

最後にここ一発の魅力があるゴールドドリーム(牡5・平田厩舎)は、唯一の弱点が「基礎体力の無さ」。
よって休み明けは買いだが、今年はチャンピオンズCで結果(1着。前年は12着)を出した後というのが、昨年と異なるところ&かえって不安。

その回復度、調教過程にはおおいに注目しておきたい。


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