▼中山記念2018 根っからのマイル王ではないペルシアンナイト

大阪杯新設の余波はまずトライアルに現れる

4月のはじめにG1が開催されるだけで、京都記念やこの中山記念あたりががぜん、前哨戦として注目を浴びるようになった。

4月に走りたいG1があるとなれば、一流馬でも2月にはなんらかのアクションを起こし、牧場から帰り、軽くウォーミングアップしておかなければ、とても大阪杯(あるいは豪州、香港)には間に合わない。

しかし、それがいいのかどうかは別問題。まだ寒い2月から始動するリスク、途上の仕上がり具合、そして肝心の春キャンペーンで宝塚まで持たずに失速する馬が急増など、課題も山積み。

日本の競馬界は狙ったところを死に物狂いで獲りに行って、そのあとはなんなら休んでも、という「一撃必殺指向」がさらに高まっているのである。

 

ペルシアンナイトのマイル王戴冠には検討の余地あり

 

昨秋3歳の身でありながら、大外一気でマイルCSをぶっこ抜いたペルシアンナイト(牡4・池江厩舎)。
もとは皐月賞2着の実績がありながら、クラシックはダービーまでときっぱりけじめをつけた陣営のアイディア勝ちだった。

血統を見ると、代々つけられている種牡馬の活性がどれもものすごく高く、ちょっと珍しいくらいのレベル。

わずかに早生まれの3代前Nureyev (1月1日生まれ!)が優先先祖だが、それとてサンデーハービンジャーと誤差の範囲内。
あまり祖先を深掘りしておらず、父ハービンジャーの形質を受け継いだといっていい。
そのハービンジャーはといえば、キングジョージなどを勝った一流馬で、自身は3代前のShareef Dancer(愛ダービー勝ち)の形質を継いでいる。

とまあ、どこからみてもマイル資質に少し欠ける感じなのだが、ペルシアン自身も日本ダービーでそんなに底を見せておらず、二四でも走らせれば重賞のひとつくらいは獲ったかと思う。

が、欧州系らしく時計勝負には一抹の不安があり、昨秋のマイルCSが稍重で1分33秒8、しかもどん尻強襲だから、悪くいえば当時神だったデムーロスタイルが「ハマった」感もなくはない。

良馬場なら距離をこなし、距離短縮なら馬場は重い方がいい。これが彼の真の狙いどころではなかろうか。

 

差しタイプの強襲あり!でも候補があまりいない…

 

さてほかにも今年の中山記念には、ヴィブロス(牝5・友道厩舎)やアエロリット(牝4・菊沢厩舎)などG1ウィナーがそろって出走を予定しているが、一方でマルターズアポジー(牡6・堀井厩舎)はじめ、頑固な先行馬が目白押しなので、とくに差しタイプに一発の可能性がある。

たとえばウインブライト(牡4・畠山厩舎)。
この馬は母サマーエタニティと母父アドマイヤコジーンをどう評価するかで分かれる馬。

ウインは母9歳時産駒で、母はAコジーン9歳時産駒。
よって通常なら母にAコジーンの影響はなく、ウインには母の最高の体力が受け継がれたといいたいのだが、どうも真実はその反対?

Aコジーンがその年最高だったか影響ゼロだったかは、正確な種付けの日付によるが、これが相当きわどくて資料がないから「どっちもあり得る」としか言いようがない。

またウインブライト自身がかなりの遅生まれ(5月12日)なので、種付けは前年の6月に行われたと見るべきなのだが、これだと母(4月17日)の一番いい時期の体力を受けていないことになる。

さらに表中のノーザンテースト(4×4)クロスがかなり強く残るので、一度負かされた相手には逆らえない、いわゆる「コンプレックス」を受けやすい精神状態とも言える。

3歳同士でなんとなく順列ができたぬるま湯環境より、古馬相手でもフレッシュな面々だと福島記念のような走りができる。
しかしここまでガチンコのG2だと少し辛い感じも。

 

コンプレックスといえば心配な1頭が

 

有馬記念でひどい不利を受け、いまだにネットで「あの馬は本当は○着だった」というスレが立つほど同情票を買っている、サクラアンプルール(牡7・金成厩舎)。

馬はああいう危険な状況を少なくとも1年間はきっちり思い出し、反応してしまうという。
ましてや今回再び舞台は中山なわけで。内枠でも引いたら少し割り引いて考える(本来は内突き大歓迎)のが本筋だろう。

血統的には母サクラメガに特徴があり、8歳上の兄・サクラメガワンダー(父グラスワンダー・鳴尾記念勝ちなど)と同程度の体力をこの馬にも伝えている。

兄からきっかり8年経っている、というのがミソで、馬の繁殖活動は8年でワンサイクル。たしかに満点の体力ではないけれど、このあたりが好リズムなんだと思う。

なお兄の栗毛はグラスワンダーからきたが、アンプルールの栗毛と距離への融通性は、相当古い米の祖先からきている可能性があることを付け加えておく。
(古すぎるとあまり意味ないし、ノーザンテースト由来ではないことをご理解いただけばそれでよしとする)

 

最後にもう1頭、連勝中のマイネルハニー(牡5・栗田厩舎)。

血統的には4代前のリマンドというスタミナ系種牡馬を活かしながら、強靱な先行力で売り出し中の馬だ。
残念ながら父マツリダゴッホの影響力は先祖中一番弱く、欧州系ストレッチランナーなので、脚質から受ける印象以上に広いコースがよく、小回りは「こなす程度」。

また連勝中でもあり、体力が並みOP馬程度のハニーには、そろそろ休み時が近づいているかもしれない。


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