▼セレクトセール2018 1歳馬最速診断 きっとダート馬編(No.103、106、120、203)完

ダート馬とて侮るべからず

私がもし共同馬主クラブで出資するなら、きっと芝とダート両方の候補を1頭ずつ選びます。

ダート馬は日本中走れる選択肢が広いですし、地方競馬にも重賞があり、究極のところ世界にも道は開けているからです。

なんなら大井のB2あたりをウロウロしてもらってもいっこうにかまいません。
見に行くのも楽しいですしね。

というわけで現場やPOGではちょっと敬遠されがちなダート馬ですが、最初からダート馬と判断できる産駒も結構多いものです。

今回はそんな馬たちにスポットを当て、最後に「もうすぐトップテン圏内全集」をお届けして、本コーナーを締めることにします。

 

伝統の冠名がとても懐かしい1頭

 

▼No.103 メジロバーミューズの17

17年3月16日生まれ 牝 黒鹿毛
父 スクリーンヒーロー
母父 アサティス

【診断結果】

・優先祖先 Buckpasser(1963)

・馬場、距離適性 ダートの中距離

・基礎体力値 81(平均50)

・頭脳 やや心配

・総合 ★★(満点は5つ)

 

今回のセレクトセール2018調査で健闘が光ったのが、メジロ牝系の末裔たちです。

残念ながらステイヤー重視の姿勢が時代のすう勢に取り残され、かつての名門牧場は閉鎖されましたが、残された牝系の質の確かさは今もひしひしと感じられます。

「メジロはもうダメ」といわず、サイクルが合っている繁殖を知っておくだけでも、今後必ず役立つことがあるでしょう。

 

メジロバーミューズは、父アサティスのMAX活性産駒です。
そこからさらに3代さかのぼったBuckpasserが優先祖先になるので、ダート馬であることは確定的です。

4代母 シエリル 71年5月15日生
3代母 メジロエニフ 79年4月14日生 (×)
2代母 メジロエバート 87年5月11日生 ×
母 メジロバーミューズ 02年4月10日生 ○
兄 オウケンブラック(父アグネスデジタル) 11年4月6日生 ○
本馬 17年3月16日生 ○

6つ上の兄も当セール出身。
1歳セール1260万円で落札され、芝を中心に8400万円を稼いだ孝行馬(現役)です。
妹も体力は十分なので、こういう稼ぎ方をすると思います。

心配なのはフィディオンモガミアサティスと代々名うての気性難種牡馬をつけていることから、ある程度の難しさは覚悟すべき点と、実馬を見て「もう少し腹回りに余裕が感じられればいいな」と思うシルエットが2点目。

牝馬ですから、その辺をうまく受け入れながら活躍してほしいものです。

 

距離は短めもまだ芝を走れる可能性残る1頭

 

▼No.120 ルナレガーロの17

17年1月31日生まれ 牡 鹿毛
父 ドリームジャーニー
母父 アドマイヤムーン

【診断結果】

・優先祖先 アドマイヤムーン〜ポリツク(1969)

・馬場、距離適性 ダートor芝の短距離〜

・基礎体力値 50(平均50)

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

今回の紹介馬中、まだ芝を走れる可能性を残している1頭です。

 

母父アドマイヤムーンはご存じの通り、自身の成績と全く違うタイプの産駒を出す種牡馬で、それはある意味仕方のないことでもあります。
というのは、

▼アドマイヤムーンは4代前まですべて「劣性期」の種牡馬しかつけられていない変わった馬

だからです。

これだけの名馬で、血統的主張がないというのも本当に珍しいこと。
従ってアドマイヤムーンは祖先の母方から母方へと血をたどることになります。

すると5代前にMortefontaine(読み:モルテフォンテーヌ・1969)という母が現れ、この馬の父がやっと優性期の種牡馬ポリツクに当たります。

モルテフォンテーヌ自身は現役時1勝しかできませんでしたが、血統的には名スプリンターPolyfoto(1962)の全妹という背景があります。
彼女の父ポリツクもまたスプリンターで、のちに日本に輸入されましたが、あまりいい成績は残せませんでした。

 

アドマイヤムーンがなぜか優秀なスプリンターばかり輩出するのかは、これらモルテフォンテーヌ一族の影響が強いからでしょうか。

もう少し自身の種牡馬活性が上がってくると、再び芝の中距離馬を出すこともありそうですよ。

4代母 シヤダイフエザー 73年2月20日生
3代母 ダイナカール 80年5月10日生 ○
2代母 カーリーエンジェル 90年6月1日生 ×
母 ルナレガーロ 10年2月4日生 (×)
本馬 17年1月31日生 ○

ここまで、アドマイヤムーンドリームジャーニーをつけても、そんなに距離は保たないよ、というお話でした。
実馬は歩様がスムーズで、芝も十分イケそうですが、ペース的にダートの短距離も向くだろうと思います。

 

一番わかりやすいダート牝馬も侮れない基礎体力

 

▼No.203 ブロンコーネの17

17年3月2日生まれ 牝 栗毛
父 ヘニーヒューズ
母父 ブライアンズタイム

【診断結果】

・優先祖先 父の父 ヘネシー(1993)

・馬場、距離適性 ダートの短距離〜

・基礎体力値 69(平均50)

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

 

牝系は千代田牧場ゆかりのビクトリアクラウン(1979・エリ女王杯勝ち)にさかのぼる名門ですが、いよいよ本馬で短距離ダート界に産駒デビューとなりそうです。

4代母 ワールドハヤブサ 67年3月30日生
3代母 ビクトリアクラウン 79年3月28日生 ○
2代母 ミセスビクトリア 95年4月26日生 (○)
母 ブロンコーネ 03年3月27日生 ○
本馬 17年3月2日生 ○

母は3歳春のフローラSで2着となり、オークスへも駒を進めた芝馬。中距離が専門でした。

 

繁殖入りしてからは毎年中距離馬がつけられ、ちょっと産駒のスピード不足が目についたので、この年のヘニーヒューズはいい選択だったと思います。(ゼンノロブロイ4年連続よりは)
ただ妹はまたゴールドシップへと先祖返りしましたので、唯一ファミリーに残された「突然変異の可能性」が本馬であるといえます。

基礎体力も相当。こういう馬を大井のB1、B2あたりにおいておくと、夏に見に行くのが楽しいでしょうね(しつこいな。B2に何かあるのか?)。

実馬の歩様はまさにダート馬のそれ。
健康で長い現役生活を送ってほしいです。

 

ダート馬候補ではNo.1!本セール2頭目の目玉が登場

 

▼No.106 シラユキの17

17年2月21日生まれ 牡 芦毛
父 スマートファルコン
母父 クロフネ

【診断結果】

・優先祖先 母父 クロフネ

・馬場、距離適性 ダートのマイル

・基礎体力値 84(平均50)

・頭脳 普通

・総合 ★★★(満点は5つ)

本セールでダート用の産駒を1頭選ぶなら、本馬で決まりです。

 

4代中、母父のクロフネ以外に優性期種牡馬はおらず、すぐにクロフネの仔だとわかります。

3代母トキオリアリティーは、アイルラヴァゲインリアルインパクトネオリアリズムら一流馬を長い間輩出した現代の名牝の1頭。

また競走馬としては活躍できずも、サイクルの合った繁殖牝馬を多数出しているのが特徴で、本馬の2代母、母もそれに該当します。

3代母 トキオリアリティー 94年5月25日生
アイルラヴァゲイン 02年4月5日生 (○)
リアルインパクト 08年5月14日生 ○
ネオリアリズム 11年3月22日生 ×
2代母 アドマイヤフッキー 03年4月1日生 ×
母 シラユキ 12年1月23日生 ×
本馬 17年2月21日生 ×

本馬の強調点は、その名牝トキオリアリティー自身が2代母にMAX活性を与えたこと、そして2代母も母にMAX活性を与えたこと、これに尽きます。
このMAX活性2回の恩恵で、基礎体力は驚異の84!

加えて母シラユキの良い発情期(3月6日から5月6日)の初期に種付けされたと想定できるので、スピードも十分。

ただファミリーは決して早熟ではないので「成長待ち」の期間もあるでしょうが、これだけ心強い背景がそろえば開花を待ってみたい気がします。

クロス面で気になるサンデーの3×4は、父系のゴールドアリュールがサンデーの中性期産駒であること、スマートファルコン劣性期であること、母系のフジキセキも2代母Aフッキーに半分しか活性を伝えていないことを考え合わせると、どうも最低限のリスクに収まりそうです。

狙えフェブラリーS!が合い言葉かな?
夢はつきませんね。

 

もうすぐトップテン圏内の馬たち全集

 

ここからは、あと少しで推薦を逃した馬たちを一気にご紹介します。
まずはディープインパクト産駒から。

▼No.33 サファリミスの17 牝 黒鹿毛
優先祖先は亜国産のNot for Sale(1994)。
いま南米産の繁殖牝馬が増えている中、この大種牡馬の名前は覚えておくといいでしょう。
母も代表産駒に名を連ねます。

▼No.71 ノヴァホークの17 牡 青鹿毛
母父ホークウイングからミスプロの影響が強い馬。
距離はあまり保たないし、ダート馬かも。

▼No.175 ナイトマジックの17 牡 青鹿毛
優先祖先がサンデーと読みやすい血統ではあるものの、スピード面であまり期待できず。

次にキンシャサノキセキ産駒から。

▼No.17 ヴァイスハイトの17 牡 鹿毛
母父アドマイヤベガトニービンナスルーラの影響が強い馬。
そのままスピードが出れば体力はあるので、いい馬になる。

▼No.202 メジロカトリーヌの17 牝 鹿毛
キンシャサの母ケルトシャーンが優先。将来をあまり想像できず。

▼No.218 シェリュスドパリの17 牡 黒鹿毛
これもケルトシャーンが優先。体力もちょっと足りない感じ。

残りは1頭ずつ。

ハービンジャー産駒から
▼No.28 ロザリウムの17 牝 栗毛
この馬自身が優先祖先をどこにも持たない「アドマイヤムーン」型の産駒。
栗毛に出ていることから、バラ一族の4代母ローザネイあたりの影響が強いと見るが…。
スピードは十分良いものが出ている。

ブラックタイド産駒から
▼No.38 ファイナルスコアの17 牡 青鹿毛
キタサンブラックはブラックタイドの劣性期産駒で、母系の良いところが出たが、この馬はブラックタイドが優先祖先。
よって父やサンデーの姿・形を継いでいる。

ヘニーヒューズ産駒から
▼No.171 メジロプレストの17 牝 鹿毛
母父メジロライアンからメジロサンマンの祖先が強い。
ダートの中距離馬かもしれないし、または芝のステイヤーかもしれない。ちょっと父とは異なる馬に出そう。

そして最後にネオユニヴァース産駒から
▼No.201 ワードパワーの17 牡 鹿毛
まったく父のネオユニヴァースと考えていい馬。
母がゼロ活性に当たってしまい、少し体力値に欠けるのが難点。

 

今後の予定について

 

これにて1歳馬最速診断は終了。
当歳馬については、デュラメンテなど新種牡馬の産駒をまずご紹介し、それでセール当日を迎えたいと思っています。
全馬紹介は、セール後に間に合わせていきます。

そしてセール終了後は、新馬戦の予想をしながら、おこづかい稼ぎも考えています。
セールと同じく「これだ!」と思う馬が出たら、実際に買ってみようという企画です。
まあいい馬はよく知られていて、配当は微々たるものでしょうけど。

これからもどうぞお楽しみに。

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