▼サンデーサラブレッドC2018 2歳馬最速診断 関東馬編(No.136、140)

ちょっと調べたいことがあったので、サンデーTCさんの2歳馬を見ていたら、図らずもかなりの数を調査することになりまして…。

ならいっそ「関東馬だけでも全頭見てしまうか」というわけで、今回はサンデーTCさんの残りの2歳関東馬編をお送りします。

キャロットCさんの関西馬編は次回お送りします。

 

カタログ通り父そっくりということでいいです

 

▼No.136 シーオブザムーン

牝2・金成貴史厩舎
父 ブラックタイド
母父 エリシオ
4月11日生まれ 青鹿毛

【診断結果】

・優先祖先 サンデーサイレンス

・馬場、距離適性 芝のマイル〜

・基礎体力値 53(平均50)

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

 

キタサンブラックを輩出した当時(劣性期)とは違い、父ブラックタイドはここ1、2年が再び最活性期になります。
流星に右後一白はブラックタイド、そして祖父のサンデーに共通の形です。

これがもし昨年ですと、同じ配合をしても優先祖先は母父エリシオへと流れていきます。
おそらく形は鹿毛になり、持続力勝負の馬になると想像できます。

 

本馬は今年の共同通信杯を勝ったオウケンムーン(牡3・父オウケンブルースリ)の半弟&歳仔なので、まずはきちんと裏表の関係にあるかどうか見極めます。

2代母 アフターザサン 88年2月2日生
叔父 トキオエクセレント 94年2月16日生 ○
叔父 タガノマイバッハ 99年3月16日生 ×
母 ムーンフェイズ 01年3月9日生 (×)
兄 オウケンムーン 15年3月14日生 ○
本馬 16年4月11日生 ×

スピードサイクルの位置的には中程度ですが、サンデーが優先祖先ということで、まずは芝のマイル〜中距離を走るとみて間違いありません。

 

配合的な面白さはあまりないので、精神面は普通。
Northern Dancerクロスは残りますが、いつもいうようにHail to ReasonHaloゼロ活性なので心配ありません。

 

全きょうだいでも違う馬が出る理由がわかります

 

▼No.140 ロサデラルス

牡2・新開幸一厩舎
父 クロフネ
母父 ダンスインザダーク
3月5日生まれ 鹿毛

【診断結果】

・優先祖先 Montparnasse(1956)

・馬場、距離適性 ダートor芝のマイル〜

・基礎体力値 63(平均50)

・頭脳 普通

・総合 ★★(満点は5つ)

 

ちょうど8歳上にナターレ(牝10歳・芦毛)という全姉がいて、南関東で9勝、うち重賞5勝を挙げ、7千万円以上を稼いでいます。

8年ということは、ちょうど馬たちにとってもサイクル1周という扱いになり、もちろん父や母の活性値も同じ
本馬と姉との違いは血統表上、何もないことになります。

たった2つ違いがあるとすれば、それは2頭の毛色と、母の良い発情期のどこに位置したか、だけです。

 

まずは毛色から。

モーリスの項でもご説明したように、種付けする父が劣性期だと、馬の形や毛色の決定権は母方に移ります

ナターレ姉弟の場合、父クロフネMIN期なので、母ロージーチャームが持つ毛色因子を見ると、母父ダンスインザダーク黒鹿毛系と3代前のCaro(1967)という有名な芦毛系のふたつが優性期として遺伝しています。

よって姉弟の種付け時には「鹿毛系」「芦毛系」が半々で発現する可能性があり、確率通りそれが見事に2頭に分かれたのが、この姉弟というわけです。

 

次に発情期(スピードサイクル)の位置。

ロージーチャームの良い発情期は4月3日から6月3日。
姉は5月9日頃が種付け日予想でサイクルの中程度に、一方弟は4月5日頃が種付け日予想でサイクルのごく初期にあたっています。

もちろん弟の予想日はかなり「きわどい」位置にあり、あっさり「裏」馬だったというオチも考えられるので初戦が注目ですが、ごく普通に走れるようなら、良いスピードを持った可能性があります。

3代母 ノーベンバーローズ 82年2月7日生
2代母姉 エリザベスローズ 89年5月3日生 ○
アグネスゴールド(皐月賞馬) 98年4月10日生 ○
2代母 クリスマスローズ 90年4月22日生 ×
母 ロージーチャーム 01年4月19日生 ○
姉 ナターレ 08年4月9日生 ○
本馬 16年3月5日生 ○

 

適性さえあれば、弟は芝さえこなしておかしくありません。
実際、姉は盛岡の芝重賞を勝っていますので。(千七1分45秒2)
とにかく初戦、初戦が大事です。

 

次回はちゃんとキャロットCさんの2歳関西馬編をお送りします。

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