▼社台サラブレッドC2018 1歳馬リスト最速診断 関西新鋭種牡馬編(No.74〜83)

今回はこれからの活躍が見込めるジャスタウェイエピファネイアらの産駒を中心に見ていきます。

リストの見方

まだこれから鍛練を積む1歳馬なので、1頭1頭詳細な血統背景ではなく、最初に全馬スピードサイクル判定による分類を行います。

・スピードサイクルOK →馬体も良ければ推奨
・スピードサイクルぎりOK
・スピードサイクルぎりBAD
・スピードサイクルBAD
・判定不能

の5つに分けます。

OKとBADはそのまま(走る走らない)の意味ですが、ぎりOKとぎりBADは

その馬の誕生日が母のスピードサイクル境界日ギリギリに位置するので、OKがBADだった、あるいはBADがOKだったという可能性あり

の意味です。

よってどちらかといえば「ぎりOK」の方がコケて失敗する(ショックでかい)可能性が高く、逆に「ぎりBAD」が実はOKで思わぬ幸運をつかめることもあるでしょう。

馬体が良い、牧場評価高いなどの推し材料があれば、積極的に「ぎりBAD」までは狙っていけるかもしれません。

ぎりBADについては、こちらでも「狙えるぎりBADかそうでないか」を積極的にコメントしていきます。

またスピードサイクルOK判定の馬に限って、その馬の適性がわかる優先祖先と基礎体力値をご紹介します。

 

社台サラブレッドC1歳馬 関西新鋭種牡馬産駒 判定結果

【スピードサイクルOK判定の馬】

83 カウアイレーンの17(牡・黒鹿毛)

 父 ヴィクトワールピサ
【優先祖先】 Gris Vitesse(牝・1966)
【基礎体力】 〜44(平均は50)
【適  性】 芝のマイル〜
 清水久詞厩舎 予定

このファミリー共通の悩みといえば基礎体力に欠ける点です。

 

京都新聞杯を勝った兄ステイフーリッシュ(父ステイゴールド)は、母カウアイレーンMAX活性を受け継いでいながらまだ使い減りする体質らしく、ホープフルS3着後の共同通信杯、トライアル快勝後の日本ダービーでは全くいいところがありませんでした。

実はこの牝系、4代前のLevel Sands(1949!)という牝馬も3代母Strait Lane(1974)にMAX活性(25歳時!)を伝えている可能性があります(古すぎて調査不可)。

しかしご存じのようにMAX活性年は同時にゼロ活性の危険もはらんだ年であり、兄の競走ぶりを鑑みても、もしかしたらそこはゼロ継承という可能性の方が強いのかもしれません。

そこで17年度産の本馬の基礎体力は、最大値でも44という表記になったわけで、本馬も兄同様、基本的に休み明けこそ歓迎で二番が効かない体質と思われます。

 

なお父ヴィクトワールピサはミニマム期劣性で、優先祖先のGris VitesseSilver Hawkの母)は米国産ながら仏ジャックルマロワ賞を勝った芝の一流マイラーですので、本馬は血統表記以上に短距離適性が強いでしょう。

 

【スピードサイクルぎりOK判定の馬】

75 セコンドピアットの17(牡・父ノヴェリスト・7日)
81 リメインサイレントの17(牝・父エピファネイア・7日)

どちらもファミリー全体の判定は非常にきれいにまとまっており、判断がつきやすい一族です。

 

とくに81番の母リメインサイレントは、カタログにあるとおり6歳春までに35戦した女丈夫で、その母サイレントアスクからMAX活性を受け継いでいます。

本馬はまだ初仔なので、19年度産(MAX期)はちょっと面白いと思います。(ちなみに18年度のモーリス産駒はBAD判定)

 

【スピードサイクルぎりBAD判定の馬】

78 エヴィータアルゼンティーナの17(牝・父ジャスタウェイ・7日)
79 プレミアステップスの17(牝・父ジャスタウェイ・2日)
80 ジェラテリアバールの17(牝・父エピファネイア・母8日)

80番ジェラテリアバールの17は母がぎりBAD判定8日で、自身はOK判定にあたるという、限りなくOK判定クサい馬です。

母はその母シャピーラからMAX活性を受けており、しかも本馬は母の初仔ですから、体力的な心配は皆無。

母は判定次第で来年以降もっと走る仔を出しそうな雰囲気があり、やはり19年度産がMAX活性となります。

 

79番プレミアステップスもその母PrimissimaからMAX活性を受けている注目の牝系。

この母もまだ第2仔&やはり19年度産がMAX活性ですから、今回何度も出てくる「次世代の実力派牝系」としてお忘れなきよう。

 

ようするに社台さんには2010年頃生まれの良い母馬たちがウジャウジャいるということですね。

 

【スピードサイクルBAD判定の馬】

76 セレブリティモデルの17 (募集中)
77 エヴァディングタンペットの17
82 アイアムルビーの17 (募集中)

 

【どうしても判定不能の馬】

74 ララアの17

 

さていよいよ次回は社台RHさんの1歳馬紹介最終回となります。
どうぞお楽しみに。

▼社台サラブレッドC2018 1歳馬リスト最速診断 関西新鋭種牡馬編(No.74〜83)」への2件のフィードバック

  1. いつも大変参考にしています。
    とても興味深い理論で毎日楽しみにしていますので、末長く続けていってください。

    1. ガロマルさん、コメントありがとうございます。

      血統にとても興味がおありのようですね。

      詳しくはいつか動画にしたいと思っていますが、この理論はもちろん私のオリジナルではなく、近代イタリアの伝説的馬産家フェデリコ・テシオ氏が考案したもの(原著:Breeding the Racehorse等)を初めて日本に伝えた方の著書(25年前に発行)を参考にしています。

      テシオ氏とはネアルコ!やリボー!といったスーパーサイヤーを「計算ずくで」配合した別名「ドルメロの魔術師」で、あえて言うなら本ブログは競馬用の理論ではなく、生産用の理論をご説明しています。

      またこのブログでは「こういうふうに考察しています」という最初の導入を一切行っておらず、きっと初めて見た方は「このオッサンはいったい何を血迷っているんだ」と憤慨なさると思いますが、自分はいまだ研究中の身であり、日々試行錯誤を繰り返している最中であることをご了承ください。

      また自分はプロブロガーでもないので、更新が途絶えることもあろうかと思いますが、今後も辛抱強くお待ちいただければ幸いです。

      こんなことを書いて欲しいなど、ご希望の企画がありましたらぜひお寄せください。

      素晴らしい競馬ライフを!

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