※最速解説のトリセツ2019(必読)
(1)前年同様、判定はOK、ぎりBAD、ぎりOK、?の4つに分類し、かつこの順に走る可能性が高いとみる
(2)?はBAD判定に加え、難解な判定のため見送った馬を含む。よって?の全部がBADではない
(3)今年は筆者からのオススメ、5つ星付けなどは一切しない(もちろん馬の長所を褒めることはたくさんある)
(4)記載データの写し誤り等が必ずあるので、正確な情報はクラブのHP等で確認のこと。あくまで18年度産駒の判定、分析を主とする
(5)現時点で筆者は実馬を一切目にしていない。判定は机上の計算と写真、動画を参考にした程度であることをご了解いただきたい
(6)この判定に沿って読者が指名、出資されたために起きた損害等について、筆者は一切の責任を負わない。この特集を読まれた方はそれらを全て理解した上で活用されたい
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ラフィアンターフマンクラブ2019 1歳馬最速解説 牝馬編(1)
・募集番号
・母馬名の18(今回はすべて牝馬)
・父馬名
・判定
・直前の兄弟との誕生日差(プラスの馬を推奨)
・何番目の仔か
※17年産の評価はなし
30 サバナパディーダの18
今度はジャスタウェイのゼロ活性産駒ですね。
父 ジャスタウェイ
→ぎりBAD1日
+1か月 9番仔
【 優先祖先 】 Martial(1957) 芝マイル
【 基礎体力 】 69
姉のカリビアンゴールドと似た優先を持ち、芝馬であることは間違いなさそうです。
今年のラフィアン募集馬はとにかく遅生まれが多くて(このあとも目白押し)、OK判定であれば能力自体は問題ないものの、父馬という立場から見るとせっかくのMAX活性がほとんど?ゼロ活性になってしまうのが残念です。
他より強く「形」を残すということがサラブレッドの父の命題でもあり、だれよりも活性の強い年を有効に使わないとかえって自らの存在を消してしまうことになりかねません。
もとい本馬は母父のケープクロスがMAX活性で、きょうだいのほとんどがこの系統を優先としています(17年産のトロピカルビーチはオルフェ優先でいいかも)。
また本馬は5代中にクロスがないアウトブリードかつ4系統配合の活性値が全て異なり頭脳も明晰、基礎体力も十分と良い素材に見えますが、実際動画を見ると馬にちょっと元気のない点が気になります。
トモにもっと迫力がほしいですし、芝馬だからといえばそれまでですが、現時点では馬体の成長待ちかな?という感じです。
32 マイネアクティースの18
兄が絶賛活躍中で注目の存在も、やっぱり父はゼロ活性っと。
父 ゴールドシップ
→OK
+3週間 11番仔
【 優先祖先 】 Happy Grace(牝・1942)
【 基礎体力 】 44
6月2日の生まれなんでね。さすがにどうしようもありません。
3代父ナイスダンサーがMAX活性で、母マイネアクティースも祖母ヒカルダンサーもNorthern Dancer系特有の流星や白がほとんどありません。
ナイスダンサーの代表産駒ナイスネイチャも実はそうで、この系統はNorthern Dancerの形を継いでいないんですね。
おそらくナイスダンサーはブランドフォード系のHis Grace(1933)という馬の影響が強く、タイプは欧州系に属していたと思われます。
本質的には米国ダートより芝が合っていた可能性もありそうですね。
本馬も芝馬と見てよさそうですが、この仔は芦毛でありながらきれいな流星と白が出ており、さてどこからきたものか…。
動画では少し前肢の出に不満がありますが、全体的には可もなし不可もなし、といったところ。
5代クロスなし、4系統配合活性値は全て異なりOK。
あとは体力がいかほど持つかでしょう。
36 マイネエカテリーナの18
いろいろと喜ばしかったり、惜しかったり…。
父 グラスワンダー
→ぎりOK7日
+7日 4番仔
【 優先祖先 】 祖母マイネヌーヴェル
【 基礎体力 】 ★36
すぐ見てわかるとおり、本馬は母のゼロ活性&祖母のMAX活性継承馬なんです。
祖母マイネヌーヴェルの18の回でも紹介したように、この系統はとにかく基礎体力に恵まれていませんが、その祖母の唯一の光明がMAX活性産駒である母マイネエカテリーナというわけです。
しかし肝心のその母がMAX活性の年にゼロ活性って…。
本当に波瀾万丈の生産物語です。
母自身も新馬勝ちしながら2戦でリタイアした存在。
こういう一族の運命を受け入れられる方であれば、どうぞ。
39 マイネグレヴィルの18
本馬こそ父のMAX活性産駒だと思われます。
父 ゴールドシップ
→OK
初仔 旋回癖あり
【 優先祖先 】 ポイントフラッグ 芝マイル〜
【 基礎体力 】 ★☆72
父であるゴールドシップはその母ポイントフラッグ似で、日本では淡泊なスピード馬しか出なかったプルラリズム(1980)の影響を受けています。
しかしプルラリズムは現役時芝の中距離で走った欧州系(米国産だけど)ですから、ゴルシの真の適性は重い芝の10ハロンあたりにあったことは間違いありません。(皐月賞の鬼のような強さといい、まあまあ合ってるかな?米国産だけにストレッチよりはトラックコースが大の得意か)
そして本馬もその父と同じ優先で、似たような適性が感じられます。
なにより一番のオススメは母と3代母がMAX活性産駒で、基礎体力が十分なこと。4代母オカノブルーは岡田総帥自らの生産馬で、昔はことあるごとに「いい繁殖だから今年もいい種を付けたよ」と(雑誌等で)語っていた馬。
マルゼンスキー、トウショウボーイ、アンバーシヤダイ、ミスターシービー…また不受胎だったものの、なんとノーザンテーストも試みています。
日本の至宝牝系フロリースカツプ系を正統に継ぐ繁殖はかなり少なくなりましたが、このオカノブルーの系統は今後も折にふれ良い仔を出す気がしています。
本馬は5代中にかなりクロスがありますが、まず肝心のサンデークロスがスペシャルウィーク経由という幸運で無効に。
かつHail to Reasonはサンデー自身がゼロ活性で無効、母内にとどまるマルゼンスキークロス(マイネミレー側で0.25と薄い)を気にしなければ、立派な配合内容だといえます。
動画の歩様も上々。しなやかでリズム感あり。
尾離れも良く、耳をピンと立てて、首を上手に使い、後ろから見ると尾が左右均等に振れているのがわかりますか?弾む上にバランスがいいんでしょうね。
あとは体がどこまで大きくなるかと旋回癖をどうするか。
今年のラフィアン牝馬の中ではダントツにデキが良く見えますね。
43 マイネジャンヌの18
そして最後も再びゴルシのゼロ活性産駒っと。
父 ゴールドシップ
→ぎりBAD5日
なし 3番仔
【 優先祖先 】 Royal Gem(1942) 芝ダ 中距離
【 基礎体力 】 ★★69
母マイネジャンヌがロージズインメイ活性値7ながら芝を走れたのは、このRoyal Gemという豪州産馬の適性によると見られます。
実はロージズインメイもその父Devil His Dueの劣性期産駒であるため、優先は自然にこのRoyal Gem(MAX活性)へと流れる計算になります。
ということは結論、ロージズインメイには芝を走れる適性があったはず、なんでしょうね。(ビッグレッドFの生産馬には父優性期の芝馬がけっこういる。コスモオオゾラ、マイネソルシエール、コスモソーンパークなど)
またドバイWCの歴代勝ち馬にもそういう芝適性を含んだ馬が多いですね。
母と3代母のMAX活性継承で★★69と基礎体力面は文句なし。(残念ながら母のMAX活性17年は産駒いないみたい)
5代クロスはなく(Haloはゼロ)、マイネグレヴィルの18よりさらにすっきりとした血統表。
動画の歩様も尾離れもなかなかGoodですが、後ろから見るとこの馬はやや左に大きめに尾が振れる感じしませんか?
きっと片方のトモの力などが強めなのかも。
本馬もマイネグレヴィルの18と甲乙付けがたい存在。
癖がない、クロスがない、体が大きい、そして安い分、こっちで勝負という手もあるな。
◆
28 エーシンベタラネリの18 →?
29 サークリングⅡの18 →OK見送り
この馬は今年の募集馬の中でもダントツの金額(ディープ産駒、セレクトS出身)で、OK見送りとは意外に思われるかもしれませんが、
・祖母がゼロ活性馬などで基礎体力が低い(41)こと
・Northern Dancerクロスが強いこと
・そして17年産との感覚が−3週間以上で、出産直後の発情で種付けされたと思われること
から、金額に匹敵する価値まではないと判断しました。
31 ストークアンドレイの18 →?
33 マイネアルナイルの18 →?
35 マイネイサベルの18 →?
37 マイネカトレアの18 →?
38 マイネクイーンの18 →?
40 マイネグロリアーナの18 →?
41 マイネサンサンの18 →?
42 マイネシャローナの18 →?