▼フラワーC2020 ここが桜と樫の分かれ道

その昔にはここから桜を制したキストゥヘヴンなどの存在もあったが、現在では勝ち馬たちの次走は優駿牝馬(オークス)になることがほとんど。

桜花賞路線にはもはや王道のチューリップ賞が中4週で控えており、これに対抗するには中2週、しかも関東開催のフラワーCではなにかと不利に働くことが多いのだろう。

なお余談だが、先週の中山牝馬Sも「季節柄、このあとヴィクトリアマイルへ向かう馬が多い」と思われるかもしれないが、そのくせ穴馬のほとんどは「秋のエリザベス女王杯こそが本線、適性あり」の馬たちなので、そちらを優先的に探すのが先決である。

中山の千八は意外と距離適性でごまかしの利かないコースなのかもしれない。

フラワーC2020 基礎体力&優先祖先表

アブレイズ     47 キズナ
アミークス     63 オルフェーヴル
エヴァーガーデン  47 母(芝ダ中)〜ゴールドヘイロー 回避?
エンジョイ    ★53 リリーオブザナイル(ダ短)〜Roman
キングスタイル  ★59 母〜コマンダーインチーフ(芝クラシック)
クリスティ   ★★69 キズナ
ショウナンハレルヤ ☆☆69 キズナ
シーズンズギフト  41 母〜祖母シーズアン(〜芝マイル)
チェスナットドレス 50 ノーザンダンサー(芝ダマイル〜)
トリンカデイラ   63 父Lope de Vega(芝マイル〜)?
ナリノクリスティー 63 ロベルト(芝中〜)
フラワリングナイト 84 祖母〜リファール
ポレンティア   ☆69 母ポーレン(芝マイル)
ボンオムトゥック ☆69 Lady Victoria(芝ダ中)回避?
ミアマンテ     50 母ミスエーニョ(ダ・マイル)
レッドルレーヴ  ☆75 キンカメ

桜花賞のことを考えなくていいのなら、このフラワーCに出走を予定している馬たちは将来的にもかなり面白いメンツといえる。

まず今週フラワーCは金曜日に行われるので、木曜の雨の具合が心配だが、そこまで馬場が悪くなることはなさそう。

パンパンの良なら、小回り適性&ダート適性のある馬たち(人気がなくてしかも少数派)をぜひ狙ってみたい。これは当日午前の未勝利戦などを見ていれば、おのずと図れるだろう。

というわけで、人気の芝適性馬を買うなら、木曜日はちゃんと雨が降ってくれた方がいい。お湿りには到底足りないかもと感じたら、芝適性の人気馬勝負はそこそこに控えておくのがいいだろう。

フラワーCの人気どころをご紹介

まずは人気のクラブ馬たちから。

キャロットのシーズンズギフト(父エピファネイア・黒岩厩舎)はここまで危なげなく2戦2勝。

とくに前走は横綱相撲というか、力の違いが明らかだという勝ち方。スピード豊かで将来はマイル路線だろうと思わせるフットワーク。ポジションを上げていくときの脚が速くて魅力的。

これはもちろん優先が芝のマイル以下で活躍した母系にあるからで、適性だけなら先週のフィリーズレビューの方が向いているといえるほど。

3歳のうちは絶対スピードがものを言うし、クラシック戦線は乗りきるだろうが、思わぬスローペースに巻き込まれると、優秀すぎるスピードの制御と折り合い面でもろさが出る可能性はある。

一方、東サラのレッドルレーヴ(父キンカメ・藤沢厩舎)は、父似のキンカメ優先馬。

この馬は逆に距離延びるこの後が楽しみで、ここは1ハロン短縮とシーズンズギフトのようなマイラーにスピード面でついて行けるか、試金石となる。

また兄のランフォザローゼスらと比較して、この馬のサイクルが「オモテ」ではないかと見える向きもあるので、配合面からもちょっと結果に注目したい。ここを楽勝するスピードがあるなら、この妹こそがオモテだと思う。(エアグルーヴ一族全般にも影響すること)

お次はこれも日本ですっかりおなじみの系統になったミアマンテ(父キンカメ・木村厩舎)。

母ミスエーニョは母父ヘネシー(ダ短)の影響が強いので、姉のミスエルテ(父フランケル・ファンタジーS勝ち)以降すべての日本産駒が母似であり、基本的に時計の速い芝が大得意で、小回りもこなす。

その点ミアマンテはここまで重、不良と道悪で2連勝しており、今回の芝戦こそが初めて本馬の真価を発揮する舞台と見る。

ただし優先がヘネシーのラインということは、距離延びるのは歓迎できず、また3歳いっぱいが活躍の時、という早熟運命にも抗うことは難しい。

人気どころの最後は、クリスティ(父キズナ・杉山厩舎)。

この馬は体力的に注目の1頭で、祖母→母→本馬と2代にわたってMAX活性が継承されており、基礎体力は★★69。

前走で厳しいG1戦の後にもかかわらず、きっちり自己条件を勝ち上がったあたりに、線の太さがうかがえる。

残念なのはやっぱりサンデーのクロスが生きていることと、基礎体力の高い馬は基本叩き良化型だと思っているので、ここでもし2着にでも入れれば、次走は俄然楽しみが増える。

なおこのフラワーCには、父キズナが優先祖先となる馬が3頭いるが、どの馬も芝千八や二千の距離で勝ち上がってきた。

ちまたでは「キズナは様々な距離をこなせる産駒を出す」ように思われているかもしれないが、こと優先祖先の観点からは、キズナが得意とするのはやはり芝の10ハロン付近、というごくありきたりな結論に落ち着く。

アナっぽい馬はけっこう多い

あとは★を持つ馬を紹介しておく。

エンジョイ(父トーセンファントム・田村厩舎)は適性そのままにダートで勝ち上がったが、距離短縮(6、7F?)&パンパンの良なら、芝でもガラッと変わる可能性はある。

キングスタイル(父ディープインパクト・矢作厩舎)もこれまた適性そのままに重の芝10ハロンで勝ち上がり、しかも勝ちタイムが2分6秒台という、優先コマンダーインチーフには泣いて喜ばれる条件でのワンチャンスを生かし切った形。

良馬場の走りは見てみないとこればっかりは何とも。距離はもっと長くてもこなせるだろう。

ショウナンハレルヤ(父キズナ・矢野厩舎)は新馬戦の時にも推した1頭だが、その後ちょっとリズムが悪くなって心配していた。

だから配合レベル的には、前走の「単勝99倍激走」はフロックでも何でもない。もろさも抱えるけど、バカにするともう一丁があるかも。

最後にシルクのポレンティア(父ハーツクライ・田中博厩舎)。

この馬は穴ではなくて4、5番人気かもしれないが、優先祖先が母で愛国生まれのポーレンという芝マイラー。

シルクに来て3世代目らしいが、母父のOrpen(6Fのモルニー賞勝ち)がMAX活性でNorthern Dancerのクロスが消えないので、スピードはあるもののちょっと配合しづらい繁殖だと思う。

またこのファミリーは時にドデカい産駒を出して、動けないまま(仕上がらない?)終わってしまうことがあり、現役で2勝の姉ムーンライトナイトと本馬だけが馬体重500キロを切って勝ち上がっている。こういうのは母体のリズムなんでしょうか。

本質的に距離延びるのはちょっと心配。新馬の条件(札幌洋芝1500)がこれ以上望めないベストだった気がする。

そうそうダート適性馬が少ないので、良馬場要員としてチェスナットドレス(父ディープスカイ・西村厩舎)も挙げておく。

優先は同じNorthern Dancer系でも珍しいスピニングワールド〜ヌレイエフをさかのぼる。YouTube動画を作っているうちに、Northern Dancerは「芝ダマイル〜」くらいの適性でいいんじゃないかと考えを改めた次第。(もとは実績通りの「ダート中距離」)その辺の心変わりの理由もおいおい動画内で明らかになると思う。

したがって本馬はNorthern Dancerのクロス弊害は甘受しなければならないが、前走のような芝の重馬場は全然向いていない。中山でも当日1分48秒台が期待できる良なら巻き返す力はある。

▼フラワーC2020 ここが桜と樫の分かれ道」への2件のフィードバック

  1. サンデークロスがあるクリスティに注目していましたが、今回は残念でした。

    まだまだ様子見をする必要がありますが、こういうのを見てしまうとやはりサンデークロスは敬遠したくなります。

    クリスティに関しては今回大きく負けたわけじゃないですし、基礎体力の高さから次走は買いでしょうか。

    1. クリスティはちゃんとOPまで上がってこれた2勝馬でもあり、これなら「クロスなんて大丈夫じゃん」と考える人もいるでしょう。
      しかしこれ以上を望むなら、私はやはりサンデーのクロス持ち(とくにこれからデビューするモーリス産駒)はいったん静観しても何ら遅くないと見ます。
      クリスティも先行してがんばりましたが、春はやっぱちょい足りないかな?

      今日は中山が芝千八で1分48秒台が出ると見て、良馬場要員のチェスナットドレスを買いましたが、複勝馬券あるあるの4着止まりでした。
      珍しく前掛かりのフラワーCでしたね。勝ったアブレイズはこの流れを2番手で押しきりですから、フロックじゃありませんね。

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