▼3歳ダート3冠体系創設へ ドルメロが思うこと 7.4

いつかこうなる気はしていたダート競馬

全国統一的な視点で日本競馬のダート競走を見直した結果、3歳ダート3冠体系創設を柱とする大幅な整備を行っていくことが、先日JRAとNRAの共同会見で発表された。

95年に中央と地方の垣根が一部解消され、ダート競走の「交流」が進んだわけだが、それにともないさまざまな問題点が出てきたため、20年9月に「ダートグレード競走改善研究会」を立ち上げ検討が重ねられた。その結論として生まれた方向性が今回の発表なのだが、当然ながら競馬ファン、また地方を中心とするオーナーさんたちの反響は大きい。

楽しみというよりも、これは今後一悶着あるなというのがドルメロの所感…正直な感想だ。ではこの3冠体系創設の何が問題なのか、そこに光は見えないのか、コメントもいただいていたことだし、ちょっと見ていこう。

もっと事前に解消すべき問題が山積みでは

レース体系や今後の影響の前に、一番ビックリしたのはNRAがちゃんと研究会に一枚かみながらすんなりこの結論をのんだこと。今回の件は、美しい離島の役場が観光の目玉として大ホテルを誘致したら「こんなの故郷じゃない」と島民の過疎化に拍車がかかるみたいな話だと思うのは私だけだろうか。

NRAが絡んでこの結末だから、地方は今後この3冠体系には何も反対しないという立場でしょ。たとえどんな結末、傾向になろうとも、自分たちからルール改正や離脱の話はしない。ま、驚きだよね。

大井競馬、ひいては南関全体はどうなるのかなあ。クラシックまでの期間限定改正とはいえ、どんな3歳馬が入厩してくるかという話は、その後の古馬戦線の番組充実ぶりにも大きく関与してくる。それは厩舎経営も同じで、3歳世代ひとつ失敗すれば来年の古馬の層が薄くなることを意味する。改正後の南関に強そうな2歳3歳を入れる気になるのかどうか。

もちろん賢い馬主さんの中には、今回の3冠戦にまったく触ってこない方もいるだろう。今まで通り粛々と南関の重賞を渡り歩き、3冠は無駄遣いとばかりに素通り。南関を本当にコツコツと賞金を稼ぐ場としてしか見なくなる向きも出てくるかも。

で、そんな競馬場に果たして夢のある3歳を連れて行けるのかって話だ。

小さな違和感としては、3冠を大井でしか施行しない点。脇にそれるが、ドルメロは中央のホープフルS〜皐月賞までの道のりもすごくイヤでしょうがない。なぜあんなに小回りの二千にこだわった競馬を何回も繰り返さなければならないのか、その意図が全然わからない。

ホープフルS〜京成杯〜弥生賞〜皐月賞…これだけ同条件を繰り返せばもう皐月賞の頃には各馬の優劣がわかりきっていて、皐月賞はまるでタネ明かしした手品のよう。せめて距離短縮か、中京、京都への振り替えがもっとすすんでもいい。というか、そもそも小回りの芝コースに私は重要性を感じにくい。

その点、ダート競走はどこでやっても面白い。もし3冠戦のあと本場米国遠征を検討するなら、今度は小回りコースの克服が必須条件となる。それは大箱ユニコーンSでは得られない経験値だ。だからダートの3冠こそ取っかえ引っかえ小回りコースを駆使して、米国適性を高めようという立派な大義名分があるじゃん。なんなら左回りをもっと使ってもいいはずじゃん。

川崎の2100とかいいコースがあるのになあ。

じゃあドルメロはダート馬を狙うのか(いや狙えない)

地方と中央の馬資源の差を埋めないまま見切り発車する今回の3冠創設。5年もやれば地方からしらけムードが出るのは間違いないが、JRAはもう3歳ダート競走を丸投げしたのだから、向こうから再度地方へ歩み寄ってくることはない。お役所仕事だもの、ブーブー文句が出たってむこう10年は3冠を続けるはず。

ならばドルメロはどうするのか。まずクラブ募集馬の選定。これは正直変わらないと思う。データのよい馬を選べば選ぶほど芝指向、スピード指向に偏るのが配合論というもので、私のようなヒヨッコがはなから東京ダービー向けにダート適性馬を選んでも未勝利馬や牛にたどり着くのが関の山。月のサイクルが裏でもいいかとか、コテコテのダート馬用にさじ加減するくらいなら、新たな理論のひとつでも付け加えることに精を出したい。

でも中堅クラブの会員さんで積極的な方は、誰も動かないうちに今年はダート馬を仕込んでおこうとか、なんなら地方向けの募集馬に目が行くとか、一度は考えますよね。東京ダービーは日本ダービーよりも近そうですし、実際見てもいい夢だと思います。

それより今後影響があるのは、セール馬の選択だと思う。とくに地方競馬と縁が深い個人馬主さんにとっては、それまでの自らのポリシーや活動テリトリーを転換または拡大してみようと思う方もいるはず。(チャレンジするまたは金輪際近づかないの両方)また3冠体系創設により、団体個人問わず、優秀なダート馬への需要が高まることも十分考えられる。

実は今年もうセレクションセールの購買候補馬をオーナーさんに提出してある。検討時期は3冠創設ニュースの後ではあったけど、セール馬の選択条件はオーナーさんの指示によるところが大なので、今年はダート馬偏重にしていないし、中央で芝を走れれば一番いいねということで承諾も得ている。

ただセレクトセールはともかく、セレクションセール以降の夏秋セールでは、とくにダート系種牡馬産駒の落札額がどのように変化するか見ておきたい。近年馬の価格がやたら高いし、これでダート馬まで高騰したらとてもやってられないオーナーさんも大勢いると思うけどね。だからドルメロは安くていい馬探しをお手伝いします。

今年地方の新馬戦をじっくり見続けているのもそれが目的なんだし。

とにかく動き始めちゃったダート3冠体系創設。もしかするとこれが真の地方競馬改革なのかもしれないし、自粛で芽生えたおうち競馬のブームにどれほど変化をもたらすのかなど波紋と興味は尽きないが、誰かの犠牲の上に立ったシステムは長続きしないことだけ、述べておきたいと思う。

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