▼ドルメロのようなアドバイザーをしてみたいと思う人がけっこういる 8.9

そんなに魅力的な立場に映るのだろうか

かなり以前からコメント等に寄せられるお声なのだが、視聴者サンの中に「私もぜひドルメロのような立場でアドバイザーをしてみたい」という方がいることに驚いている。

これは私の動画内容が視聴者サンにうまく刺さっている証拠なのか、それともドルメロができるくらいなのだからオレにだってという野心の現れか、そこは置いておくとしても、そうですかやってみたいですか、ぜひ頑張ってくださいとしか私からは言えない。

そして二言目に聞かれるのが「どうすれば開業?までの流れに持って行けるか」「どうやって馬主さんとコンタクトをとるのか」というお膳立てに関する質問だ。これにも「自分からは何もしていませんね」としか言いようがないのだけれど。

そんな生半可なお返事しかできない私だが、アドバイザー業に否定的でもないし、皆さんに教えるのが嫌なわけでもない。しかし何か勘違いされているのではないか、という気だけはしている。ここではそんな声にまとめて答える形でこれまでの活動を少し振り返っておきたい。

人と違う考え、理論を確立しているか

私の血統論のベースとなっているのはもちろんテシオ理論、中島理論なのだが、いまやその域をかなり逸脱しているし、自分で積み上げた分野も少なくない。もともと「なんだよこのバイブル、間違いだらけじゃないか!」という怒りにまかせて始めた検証研究だから逸脱は仕方がないし、これがきっとテシオ理論の紹介だけなら話はここまで発展しなかっただろう。

世の中には血統論がたくさんある。いやあるように見えるが、根っこは同じことを言い合ってあとは記憶領域の広い人が勝ちみたいなことになってはいないか。もう少し根本から異なる血統論があってもいいと思う(私も知りたい)のだが、あってもそういう方が巷の主流になることはないようだ。

人に物事を聞きたいと思うとき、大概その人が自分と異なる考えを持っていそうだから聞くか、同じかもしれないけど自分にはどうしてもわからないから教えてほしいか、のどちらかだ。そして聞かれた方にもそういう強い欲求に満足してもらうほどの蓄積がなければならないのは明らかだろう。

みんなに知ってもらうためにはYouTube活動がとてもいい

この一風変わった理論解説をしていく上で、格好の窓口となってくれたのがYouTubeである。YouTubeはポリシーや道徳に反しない限りアップ内容は自由だし、逆に動画でさらさらと説明することができないうちは、理論としてどこかが弱いか破綻しているかであり、それがいいねの数とともに発信者を鍛えることになる。

YouTubeがなかったら、私はどうしていただろうか。誰かに見てもらいたくて始めたのではない。理論をまとめておく書斎がほしくて始めたことであり、承認欲求もかなり低い。これまで1回も「チャンネル登録よろしく」などと声をかけたこともなし、ライブもイベントもしたことがない。評価も気にならなければ、Googleの誘いにも乗ったことがない。

YouTubeの今後に関しては各論あるみたいだが、私にとっては今現在乗っかっている船と言うだけで、いい場所があれば逐次どこかに鞍替えすることも十分ある。しかし物事を始めるのにこんなに適したプラットフォームは今なお数少なかろう。

オーナーさんも視聴者のおひとり

アドバイザーをしてみたいから、誰かに声をかけなくては…という考え方は少し違うと思う。いわゆる突撃営業をすればどこかにお一人くらいなびいてくれる方がいるか、いや到底いるとは思えない。またYouTubeがプラットフォームになる以上、接点はあくまで視聴者と配信者としてのお付き合いから始まる。

つまり声をかけてくださるオーナーさんもまた、ドルメロ理論に理解を示してくださる方々なのである。理解度に差はあるが、どなたもドルメロ理論を通じて話が出来るレベル。いっさいがっさい血統面のことは任せたよ…なんて方はここに来るはずがないのだ。ドルメロ理論に興味があって話をしに来た方ばかりなのである。

ということはオーナーさんとどうやって知り合うのか不思議に感じている段階では、まだ布教活動が浅いとしか言いようがない。私が初めてオーナーさんに声をかけていただくまでにはYouTubeで週一投稿を続けて3年半かかった。むしろ当時はブログの方をよく書いていた気がする。

しかし何度も断っておくが、自分はオーナーさんとお近付きになりたいから投稿を続けていたのではない。だから初めてオーナーさんとお話をしたときの驚きと言ったら…それはもう生涯忘れるものではない。

お一人から声がかかるとパタパタと続けて声がかかる

「1人の読者(投稿者)の裏には10人の同じ考えを持った読者がいると思え」私が記者時代を過ごした鬼デスクの言葉である。まさにそのとおりでいかに弱小YouTuberといえども、お一人の目に入っていたら、他の10人くらいのオーナーさん、生産者さんの目にも入っている、そう考えても間違いではないだろう。

事実私も最初の依頼から程なくして次のオーナーさんと知り合い、あとは1年を通じてポツポツ依頼が舞い込むサイクルに入った。単発の案件もあり長くお付き合いのある方は限られるが、かえって自分の目の届く範囲で相談に乗れるので、このくらいが規模としてちょうどいい。会社にして、看板を立てて、産地に赴いて…そこまでしたってとてもじゃないが食ってはいかれまい。北海道にはいつでも観光で行きたいものだ。

そう、私はプロではない

ドルメロさんはこの仕事一本で商売してるんですか? これもよく聞かれる。そんなわけがないよ、むしろ私はいつも血統の素人ですよとあえて自分から言っている。それを不安に感じるならどんなに大きな案件だろうとつぶれてもかまわないし、長くお付き合いしたいとおっしゃってくださる方を丁寧に扱いたいのは当たり前のことだ。

プロであるか、素人であるか、その区別に私は何の意味もないと思っている。そこを気にするならどうぞ他を当たってください。意味があるのは本人の知識量とバイタリティ、そして独立性だろう。

地上波に「博士ちゃん」というテレビ番組があるが、小中学生が自分の好きなことを熱く突き詰めていく姿は、見ているこちらの心を強く揺り動かす。スペシャル回で彼らに旅をさせたいと思うのは自然な流れだし、ギャラクシー賞を獲った回は楽しく拝見した。

もちろん小中学生の知識量で全てが足りているわけではない。しかし彼らに求めるのはそこではない。その先、自分で想像した仮説、自分で作り上げた創作物、今なら誰にも入り込めない子どもならではの境地があるから自由にやらせてみたいのであって、マツコの知らない世界に出てくる知識大人とコラボするよりはよっぽど爆発的な成果が待っている気がするのだ。(いやマツコ〜も好きなんだけどねw)

こんな感じだから、どうぞお好きなように頑張ってみてください

まとまりなく書いてきたが、最後にこの一節を。

岡田斗司夫氏が『「○○になりたい」と思う時点で、実はもう遅い。なりたいからどうすればいいのかと聞くのではなくて、もうそこへ向けて一歩動き出しなさい』と解説するYouTube回が私は好きだ。

世の中○○になりたいと思って今の位置にいる人、○○になっちゃった人はけっこう少ない。好きで好きでしょうがないことを続ける、その方がよっぽど才能であって、その熱量が周りに伝わり始めたらきっと素敵なことが起きるんじゃないか、私はそう思う方ですね。

▼ドルメロのようなアドバイザーをしてみたいと思う人がけっこういる 8.9」への1件のフィードバック

  1. お久しぶりです、youtubeにて新動画拝見しました。
    体調等は動画作成(資料作成)ができるくらいに回復なさったのでしょうか?
    さて、このシリーズは春先の凱旋門賞企画序章の詳しい解説セミナーという理解でいいのでしょうか?
    そして新たな事実等によってセミナー化しないといけなかったのかなぁ?っと一本目の動画からなんとなく思いました。
    季節の変わり目なので無理をせず氏のペースで動画作成を継続していただけたらと存じます。

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