クラブ界の第三極になり得るのか インゼル
昨晩遅く読者の方から「あのキーファーズが一口馬主クラブだって!」と教えていただき、ビックリしてちょっとスマホを覗いてみたものの、睡魔には勝てず気がついたら朝を迎えたドルメロ……。
昨晩の第一印象は「心意気は買うが、規模的にはまだ小さい」という感じ。でも船出としては目が行き届くこのくらいでちょうどいいのかもしれない。欲を言えばキーファーズならもう少し揃えてほしかった気もするが。
募集はこの10月から始めるというから、社台系クラブの募集が終わったところを狙う「年後半系」クラブとして俄然注目を浴びそうなインゼル。
さてみなさんの率直なご感想はいかがでしょうか。
夢を追ったと言えば美しいが……
でも考えてみるとどうだろう、裏事情に通じていないから、私としてはちょっと唐突感が否めない。満を持しての出陣というよりは、邪推で申し訳ないが「おそらくはある程度社台系から肩を押されての第三極作り」と見るのが適当か。社台系ではこれ以上クラブを作らないが、野心のあるドン・キホーテがいればその方を軸に、社台系の馬を回すクラブができてもいい、と。
もちろん募集馬からもわかるとおり、キーファーズには「クールモア」との交流もある。オーナー自ら「あなたのところの馬がほしい」と直談判して以来の付き合いだというから、そこはインゼルと社台系では色が違うぞとも言えるが、そういうドン・キホーテ気質オーナーだからこそ、あえて社台の新戦略に乗ってみた可能性だってある。
まあこういう裏事情はいつまでたっても真実は出てこないもの。だからファンは邪推するしかないのだが、いま空想しておかないと、来年思わぬ「社台系の大挙募集馬増加」現象が来てからでは、一口オーナーとしては一歩踏み出すのが遅れた気がするのだ。
今のところ「クールモア」というのはあくまで隠し味で、私は事実上、社台系の新クラブとして見ておいた方が、あとあとビックリしなくて済むと思う。
で、今年のデータはどうするの?
前回ブログでも話したとおり、インゼルの募集は時期的にちょうどライオンRHさんの募集と重なる。ただインゼルは募集期間が相当長いので、ライオンRHさんのあとか、または合同で、
ドルメロチャンネルとしても、さっそくインゼルの一覧表データ販売を行う
ことにしよう。
確かに頭数は少ないし、実際見たらやめるかもしれない(その時はブログでも報告します)。けど普通に考えれば今年インゼルの募集馬がいきなりコケると、運営に支障が出るのは間違いないし、となれば(ネームバリューだけでなく)、初年度にある程度の面白い配合を持った馬がいると見るべき。
この新クラブ設立が「大きな胎動」と感じるからこそ、今からチェックしておきたいのだ。
でも第三極ってどことどこなのよ?
今回三國志よろしく「第三極」登場などと騒ぎ立ててみたが、実際のところ一口馬主クラブは社台系とその他の二極であり、インゼルが来たって二極だろ?というご意見はごもっとも。
だからインゼルが順調に成長したって状況は変わらないのかもしれないが、将来私がもうひとつひそかに楽しみにしているのは
ダーレージャパン
つまりゴドルフィン陣営からのクラブ発足だ。
ゴドルフィンは今の日本競馬参戦状況をどう思っているのだろうと、ふと感じるときがある。そのポテンシャルからして日本で現在本気を出しているとは到底思えないし、日本競馬はやっぱり特殊な環境なのだと半ば「ファーイースト」扱いなのかもしれない。
しかし資金的、資源的に、しかもいま社台系以外で第三極クラブが可能なのは、ゴドルフィン以外にはあり得ない。その他のクラブはどう作ろうがどう繕おうが、生産元が社台である限り、それは社台系クラブだ。
今回キーファーズの立ち上げの一報を聞き、ゴドルフィンと「ノースヒルズの前田オーナー」のお顔が浮かんでは消えていたが、まあそれは言うまい。私はどちらも生産レベルを詳しく調査したことがある者なので、クラブとして成立する可能性はあると思うのだが……おのおのポリシーもあれば、ビジネスはそううまく運ばないものだしね。
ということで、新クラブ・インゼル設立に寄せて、またみなさんのご意見をたくさんお寄せください。
P.S. 夏のセールクラブ系データ販売、おかげさまで中規模クラブ並みには売れています。一定の需要はあるみたいですね。今後はキーファーズのセリ動向もチェックしなきゃね。
ライジングサンシンジケート、ですね。
オーストラリアは馬主資格を取得した上でのチャレンジが出来るので、面白そうですよね。
国ごとに規制も違うでしょうし、ヨーロッパは貴族の嗜みというイメージが強いですから、一口みたいな形式はあまりないのかも?
だからこそ新しいチャレンジは楽しみです。
はじめまして。
夏のセールですが、当歳馬についての販売はありませんでしょうか。
ユニオンで17日から募集がありまして、気になっております。
よろしくお願いいたします。
ozさん、はじめまして。
当歳馬については、申し訳ないのですが、販売はありません。
でも来年のいいヒントをありがとうございます。
夏のセールデータ、けっこう売れています。ちょっとビックリしていますが、みなさんよく見ていますね。
ピンポイントな個別馬のデータについては、やはりgmailからご依頼いただく形になります。
ご予算が許せば、ぜひそちらをご検討ください。
ドルメロさん、こんばんは。
キーファーズのクラブ発足は本当にビッグニュース!新しい試みもされていて、まだまだ一口ブームは続きそうですね。
社台系などという括り方はもはや終わり、と個人的には感じています。
来年以降の募集も見てみないと分かりませんが、各牧場との提携でのラインナップですから、必ずしもセリや庭先で購入された馬ばかりの募集ではなく、提供馬もいると思います。セリで購入した馬を中心に募集をかけているバイヤー系クラブとも少し違う印象を受けました。
これからはもう既に決着のついたであろう国内の生産者同士だけの戦いに目を向けているようではいけないと思っています。
少子高齢化、人手不足で市場が先細るであろう日本国内だけでは限界がありますから、今は活況のセリもいつまた馬が売れなくなるタイミングが来るかも分かりませんし、その時を見据えて安定的に販売できる窓口を増やし、生産頭数を安定的に確保する事はどの牧場さんにとっても大切な戦略と見ていますし、更なる拡大の基盤になっていくはず。
いろんな問題はありますが、コロナ禍でも開催を一度も止める事なく、売上を確保し続けている日本競馬は世界に誇るべき立派な産業の1つだと思いますし、どのクラブから世界に羽ばたく活躍馬がこれから多く出てくるのか楽しみです。
ファンや出資者だけでなく、売り物でもある募集馬をきちんと大切にしてくれるクラブがしっかり残っていって欲しいなと思います。
ピーヤさん、こんばんは。
確かに馬がどこから来ているかは、もう魅力要素ではないのかもしれないですね。
意外と世界は競馬で近くに繋がっている。
となるとキーファーズも「会員さん、出資馬」をいかに大切にしていくか、その辺の満足度が高くないと意外に苦戦するかもしれないですね。
私としては、単なる新興クラブではなく、何か目新しいものを見せてほしい気がしていますが……。欧州にずっといる募集馬とかね。
ドルメロさん、こんにちは。
欧州にずっといる募集馬、それは魅力的ですね。もしそのような募集馬がいたら入会するかもしれません!
箱推しのような新しい試みをされている事や500口募集をしている事からも基本は一般の競馬ファン向けなのでしょう。ただし、キャロットやシルクにいる方達が特にノーザンの馬に出資したいけど、今のクラブだとなかなか出資出来ないから代わりにインゼルに入る、という事だけに重きを置いてしまうと不満に思う方が多く出てきそうな気が個人的にはしています。
一口馬主は自分がクラブに何を求めるかが大事なのだと改めて感じましたし、そこが人によってまったく違うのも面白いです。
新しいクラブが出来て、新しい提案をして頂く中で、ああでもないこうでもないといろんな方が言う中で気づくこともあるでしょうから、常に刺激と活性化は必要。
この流れが続いて欲しいです。
そう、こういう話題は人の意見を聞くことが何より参考になります。
いまオーストラリア競馬を少し勉強しています。
豪で一口出資するクラブができたそうで(元騎手・細江純子さんのYouTube「ズンコちゃんねる」に過去動画あり)、だーれも知らないうちに豪で一口デビューしようかなとか、妄想しています。
それがキーファーズでできるとスゴいんですけどね。